2022年も読めなかった積読たち、よいお年を
この企画を見つけたとき、「今年は海外文学いっぱい読んだぞ!」って意気揚々と登録したのに、後からちょっと嫌な気がして本屋の購入履歴を見てみたら、軒並み去年の購入になっていて、ということは図書館で借りたあの本もこの本も去年読んでるな...と思って落胆した。
去年の記憶では、
掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集 (講談社文庫)
と、ハンガンの何かを読んだ記憶がある。書き出してみると思ったより少なくて、最初の意気込みは一体何だったのか。
ちなみにこの中で一番良かったのは『春にして君を離れ』で、これも入手までに3年くらいは読みたい本リストに入れていた。ジェンダー的な文脈で紹介されていたと思う。「ミステリー」ということだったけど、物語の筋は読めるから何がミステリーなのかわからずに読み進めたけれど、ヒロインが徐々に自分の本性に気づきながら、それを認めるか否か、のところで揺れ動いていくダイナミズム、あれこそミステリーだったなと今では思う。人間の善意の不確かさに大泣きした記憶がある。
去年のことを振り返っても仕方ないので今年も読めなかった、というか数年〜10年くらい積んでる我が家の海外文学の本を紹介します。
我が家の本棚の海外文学コーナー。一部違うジャンルがいますが気にしないでください。
この中で通読できてないのが、
ダーク・スター・サファリ ―― カイロからケープタウンへ、アフリカ縦断の旅 (series on the move):10年くらい
地下鉄道 (ハヤカワepi文庫):7年くらい
ハドリアヌス帝の回想:8年くらい
石蹴り遊び (集英社文庫):5年くらい
夜になる前に:10年くらい
チェゲムのサンドロおじさん (文学の冒険シリーズ):10年くらい
紙の民:8年くらい
まったく手をつけてない本はむしろなくて、でも序盤の方で止まってしまったものばかり。昔、『百年の孤独』を夏の間だけ読むという縛りによって6年がかりで読み終えたことがあり、そのせいでいつか読み通せるよと思っているのが大変良くないのだと思う。
それこそここらへんの本は20代の若気のイキリによって買い集めたもので、大学時代、海外文学を読む会に参加し、社会人以降も別の海外文学の読書会に参加していたのだけど、分厚くなればなるほど弱気になってしまい、買ったのに参加しなかった読書会もちらほらある。その頃はとにかく変わったものを読みたいと思っていたし、これくらい知っとかなきゃねと思っていた。今も結局Twitterで取り上げられやすい本に目がいくけど、もっと自分の目で確かめて好きな本を選んだ方がいい。歌集でもなんでもそうだ。ちなみに単行本以外にも岩波文庫のラテンアメリカ文学あたりを何冊か持っていたのだけど、それは友人の誕生日にまとめてプレゼントしたのでした(これも去年の記憶な気がする)。ということは文庫も積んでるということですね、はい。
読書猿さんのブログを読んでいたときに得た分厚い本を読むコツ、「毎日10ページずつ読む」をすれば、おそらくこの内の半分くらいは消化できる気もするけれど、一日でも読まなかったら読み直せなくなるような気もしている。ただこのブログを始めた以上いいきっかけだと思うので、読書進捗をTwitterにも流していこうかなあ。誰か一緒に読んでくれる人がいるといいなあ。